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〈射水自然農園〉石垣孝太さんに聞く

更新)

「子どもたちの未来のために」ーー元教員が始めた、自然と地域をつなぐ農業

提供:射水自然農園

射水自然農園が大切にする「育てる」ということ

「農業をやりたい」と思って始めたわけではありませんでした。

そう話すのは、射水自然農園を営む石垣孝太さん。農業を始める以前は、13年間にわたり小学校の教員として多くの子どもたちと向き合ってきました。

教員時代、石垣さんが担当した子どもたちの中には、学校生活に困難を感じたり、自分に自信が持てなかったりする子どもたちがいました。

 

「言うことを聞かせればいい、叱ればいい。そういうことではないんです」

子どもたちを理解しようと向き合う中で見えてきたのは、表面的な行動の奥にある「寂しさ」でした。家庭でも学校でも、自分のことを分かってくれる人がいない。そんな思いを抱えている子どもたちがいることに気づいたといいます。

 

そして、自身の周りに子育て世代が多くなり、話をすることを通して、もう一つの気づきが生まれました。

「親を責めても、どうにもならない。親にも余裕がないんだ」

子どもだけではなく、子どもを取り巻く大人や家庭そのものを支える必要がある。そう考えるようになり、フリースクールや学童など、教育と子育て支援に関わる活動への思いを強くしていきました。

しかし、学校という組織の中で自分一人ができることには限界がある。そんな葛藤を抱えていた頃、山形県鶴岡市で「ツクル」をテーマにした教育施設の取り組みを知ったことが、大きな転機になりました。

 

「学校の中でできないなら、自分でできることをやろう」

その思いが、現在の活動へとつながっていきます。

 

教員だったからこそ、知らなかった「もう一つの農業」

農業とのつながりは、もともとありました。祖父母が田んぼを営んでいたこともあり、農業は身近な存在でした。

一方で、石垣さん自身は農業について詳しく知っていたわけではありません。

 

そんな中で出会ったのが、農薬や化学肥料、除草剤などに頼らない農業の考え方でした。

「こんな農業のやり方があるんだ」

農業を専門的に学んできたわけではなかったからこそ、既存の常識だけにとらわれず、新しい選択肢として受け止めることができたといいます。

 

現在、射水自然農園では環境保全型農業に取り組み、できるだけ自然の力を生かした野菜づくりを行っています。

畑をきれいに整え、効率よく作物を育てることだけが農業ではありません。草が生え、虫がやってくる。そこには、それぞれの役割があります。

石垣さんが大切にしているのは、そうした自然のつながりを「知ること」です。

 

畑だけで完結しない。地域の資源を、もう一度土へ

現在、射水自然農園では、さらに一歩進んだ「環境循環型農業」にも取り組んでいます。

きっかけの一つとなったのが、地域の事業者から提供された魚の残渣(ざんさ)。

本来なら廃棄されるものを、畑に生かすことができれば、捨てるものを減らし、地域の資源をもう一度土へ戻すことができます。

 

「農業と漁業って、実は近いんじゃないかと思うんです」

魚から生まれた資源が土へ戻り、そこで作物が育つ。そして、その作物が人の食卓へ届く。

農業だけでなく、漁業や地域の事業者、そしてそこで暮らす人たちまでがつながっていく。そんな循環を、射水の地域で少しずつ形にしようとしています。

 

「子どもたちの未来」を考えることは、地域の未来を考えること

石垣さんが農業を通じて伝えたいことの根底には、今も「教育」があります。

 

自分で考え、自分で選ぶこと。

 

農業にも、さまざまな方法があります。どの方法が正解なのかを一方的に決めるのではなく、まずは「こんな選択肢もある」と知ってもらうことが大切だと石垣さんは考えています。

 

「知らなければ、選ぶこともできない」

これは農業だけに限った話ではありません。

食べるものを選ぶこと。地域の環境について考えること。捨てられるものを別の形で生かすこと。そして、自分たちの暮らす地域について知ること。

一つひとつは小さな選択でも、それが積み重なれば、未来は変わっていくかもしれません。

 

現在、射水自然農園が手がける農地は約3ヘクタール。すべてを機械に任せるのではなく、自分一人で収穫できる規模を意識しながら、少しずつ取り組みを広げています。

 

「まだまだできていないことばかりです」

そう話しながらも、その視線は畑だけを見ているわけではありません。

子どもたちの未来、地域の農業、漁業、そして自然。

一見すると別々に見えるものをつなぎながら、「育てる」ということを考え続ける。

射水自然農園の畑には、野菜だけではなく、人と地域の未来を育てるためのヒントも、静かに根を張っています。

 

射水自然農園

 

農園では直売も行っておりますので、ご購入をご希望の方は事前にお問い合わせください。


住所〒939-0415 富山県射水市梅木地内
電話番号070-9372-1257
メールアドレスimz.natural.farm@gmail.com
営業時間8:00~19:00
定休日不定休

 

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商品をご購入いただける[食べチョク][ビオファーム]のページも、ぜひご確認ください。

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※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。